ひと夏の終わりに ―明日、遠くへ発つ君と過ごす、最後の夜―-藍色ランデブー

デジタルノベル
ひと夏の終わりに ―明日、遠くへ発つ君と過ごす、最後の夜―

夏が、終わろうとしていた。 波の音が静かに響く、海辺の古い家。 この夏をずっと一緒に過ごした七海(ななみ)は、明日、遠くへ発ってしまう。 「……来ちゃったね。二人きり、だね」 夕陽が、黒髪の彼女を赤く染める。 いつもは控えめで、少し儚げな七海が、今夜だけはまっすぐに願いを口にする。 「ねえ。今夜だけ、わがまま言ってもいい?」 「君の全部、私に残して…

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