そもそも結婚と同棲の決定的な違いは何なのでしょうか？「同じ屋根の下で一緒に暮らすには変わりないじゃん！」と思う人もいると思いますが、実際にははっきりとした違いがあります。

結婚と同棲の違いの1つ目に、「社会的な責任や保障がある」ということです。結婚すれば、夫・妻の関係になります。そして、2人で1つの家庭を築いていきます。

日本の民法第752条には、「夫婦は同居し、互いに協力し扶助しなければならない。」と定められています。従って、夫婦には同居義務、協力義務、扶助義務といった責任があります。

結婚と同棲の違いの2つ目に、「家族」になるということです。同棲中にはパートナーのことだけ考えれば良かったのが、結婚後は相手の親や親戚が関わってきます。そして、「家族」という共同体で生活していくことになります。

ヨーロッパの国々では一般的と言われている事実婚ですが、そもそも事実婚は結婚と同じなのでしょうか？それとも、同棲と同じなのでしょうか？

実は、事実婚は法律上の夫婦ではありません。でも、お互い同居して、夫婦であるという意識を持っている場合、「事実婚」と言われます。ただし、法律上の夫婦ではないので、改姓義務や相続義務はありません。また、事実婚状態で子供が生まれた場合は、「非嫡出子」となります。 この状態からいえば、同棲と同じ扱いです。分かりやすくいえば、同棲と結婚の中間地点の状態と言えるでしょう。

それでは本題である、結婚前に同棲したがらない理由について考えてみましょう！

結婚前に同棲したくない理由の1つ目は、「相手の悪いところがみえてしまうから」です。同棲することで、相手の嫌な部分などが段々見えてきて、それが徐々にストレスとなってしまうことも！？実際、結婚すれば、相手の嫌ところも嫌というほど見なければいけなくなりますが。それでも、交際期間中は、少しでも相手の良いところだけを知っておきたい！と思う気持ちが強い傾向にあります。

2つ目の理由に、「マンネリ化した生活が続くのが嫌だから！」が挙げられます。別々に暮らしていれば、久々会えるだけでも嬉しいですよね。それに、「今日は何を着て行こうかな」とか「どこでデートしようかな 」とか色々考えるだけでも、ワクワクすると思います。 でも、同棲となれば、毎日相手と顔を合わせならず、新鮮さは無くなります。相手に対してのマンネリ化する生活が続くことで、様々なトラブルへ発展する可能性が高くなります。

更に同棲すると決まれば、部屋探しから掃除、家具を揃えることまで、色々やることが増えます。3つ目には、性格的なものが挙げられます。 普段仕事で忙しい人にとっては、同棲を始める準備も大変ではないでしょうか？

また、ある程度相手の性格を知ってるからこそ、同棲をしたがらない人もいると思います。実際、面倒くさがりの人を彼氏彼女に持つと、自分の仕事が増えるのが目に見えています。そのため、自分の今以上の負担を増やさない為にも、予め同棲を断る人もいます。

「結婚資金を貯めたいから、同棲を始めた」といった金銭的な理由で同棲生活をスタートさせるカップルがいますが、実際に本当に節約できるかは、本人達と努力次第といったところではないでしょうか。 4つ目に挙げられるのは、出費が増えることです。すでに、相手が住んでいるところで一緒に住むなら、ある程度の出費は抑えられますが、新しく住まいを替えて同棲するとなると、初期費用がかかります。アパート代、引越し代、その他にも色々なことに対してのお金が必要です。こういった出費を考えると、その分のお金を結婚資金や貯金ににあてたいと考える人もいます。

今まで自分の時間は好きなように使っていたのが、同棲するようになると、常に相手のことを考えなければいけなくなります。5つ目に挙げられるのは、「自分の時間が減るから」という理由です。 誰かと約束した時や仕事で遅くなる時などには、相手に連絡しなければらず、こういった習慣が窮屈に感じる人もいます。

特に自由人タイプで、今まで広い交友関係も持っていたパートナーの場合、こう感じる人が多い傾向にあります。また、パートナーが何か大きな目標を掲げていたり、夢中になっていたりするものがある場合、今以上に自分の時間が減ることを嫌がる人もいます。

彼氏彼女のどちらか一方が高収入の場合、相手に依存される可能性もあります。6つ目の理由に、「相手からの依存」も考えられます。今から30年ほど前までは、男性が外で稼いで女性は家事をするという風習がありましたが、最近では女性の社会進出も増えて、逆パターンも増えています。 相手に依存される生活が悪いとは思いませんが、お互い精神的にも金銭的にも自立したことを前提で同棲を考えないと、後々大変になります。

親世代の中には、まだまだ同棲に対してマイナスのイメージを持つ人もいるのではないでしょうか？7つ目の理由は、「親の同意が難しい」です。特に、娘を持つ親の場合、同棲となれば、毎日一緒のベッドで寝るため、妊娠の可能性を考えて反対する場合があります。 現在、「できちゃった結婚」は珍しくありませんが、親心として、やっぱり子供を作るなら結婚してからと順序を踏まえて欲しいと思う気持ちと、できちゃったときにちゃんとお互いが責任がとれるかどうかという心配があるからだと思います。

結婚の準備段階として同棲を始めたものの、やっぱりと相手と合わないからという理由で別れる結論に達した場合、かなり悲惨です。8つ目の理由は、ネガティブになりますが、「別れた後の大変さ」です。

別れとなれば、どちらかが住んでいる場所を出なければいけなくなります。まずどっちが出るかでまずもめるでしょうし、次に住む場所が決まった後に荷物などを取りに行った場合、別れた相手と顔を合わせなければいけいないこともあります。 同棲から破局へといった場合のダメージは、同棲しないカップルに比べて、より強くなります。

そしてラストに、「結婚のタイミングが難しくなること」です。同棲生活が長くなればなるほど、結婚のタイミングが難しくなります。結婚の予行練習として同棲を始めたのに、なかなか結婚に踏み切れない ！というカップルも。

特に子供が欲しい場合、女性にはある程度のタイムリミットがあります。ダラダラ同棲生活を続けていると、そういったタイミングも逃してしまいます！

いかがでしたか？今回は、結婚、事実婚、同棲の違い、そして結婚前に同棲したくない理由について色々挙げてみました。今の時代、カップルのライフスタイルは多様化しています。どれが良い悪いとかはないので、自分達にあったライフスタイルを選んでみるのが一番ではないでしょうか？