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断捨離

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断捨離の本来の意味解説!語源は仏教の考え方?生活に調和をもたらすためには!

2024.02.25

「断捨離」という言葉がブームになってしばらく経ちますが、では「断捨離」の語源や本来の意味は?それは仏教の考え方と用語から来ており、「片付け」だけではなく、生活全体に調和をもたらす精神面での効果も期待できます。それでは語源や本来の意味についてご紹介します。

  1. ◆はじめに~「断捨離」の本来の意味や語源は?
  2. 「断捨離」の本来の意味や語源は?❶誰が名付け親?
  3. 「断捨離」の本来の意味や語源は?❷語源は?
  4. 「断捨離」の本来の意味や語源は?❸本来の意味は?
  5. 「断捨離」の本来の意味や語源は?❹効果は?
  6. 「断捨離」の本来の意味や語源は?❹①物理的効果
  7. 「断捨離」の本来の意味や語源は?❹②精神的効果
  8. 「断捨離」の本来の意味や語源は?❺「断捨離」と「もったいない」
  9. 「断捨離」の本来の意味や語源は?❻無理のない範囲で
  10. ◆まとめ~「断捨離」の本来の意味や語源
「断捨離」……「だん・しゃ・り」。漢字にも、そして音読した場合にも、大変に勢いのある力強い言葉です。断捨離は、物理的な側面の「片付け」に注目が浴びていますが、実は、生活に調和をもたらすといった精神的側面での効果も期待できます。
家の中を「片付け」ることで気持ちの底に溜まっていた澱(おり)もきれいに片づけられ、精神的な調和が図られ、次の段階に進むことができる、といった効果があります。漢字の字面やこういった考え方に触れると、どうやら仏教に関係しているようです。それでは「断捨離」について本来の意味や語源についてご紹介してきます。
「断捨離」という言葉と考え方を提唱したのは、「やましたひでこ(山下英子)」さんという女性です。「断捨離」の考え方を端的に言うと次のようになります。「不要な物を減らし、生活に調和をもたらそうとする思想」です。(※「断捨離」という言葉は、山下英子さんの登録商標になっています)
それではなぜ、やましたさんは「断捨離」という考え方をするようになったのか?それはお母様にありました。物を溜め込む母親に対し、‟毒親”として観てしまうマイナスの感情が生じたというやましたさん。ところが「断捨離」を行ったことでマイナスの感情が改善し、生活に調和がもたらされたそうです。
それではそもそも「断捨離」の語源はどこから来ているのでしょうか?やましたひでこさんは、出演したNHKのテレビ番組で「ヨーガの行法哲学・思想」と明かしています。
つまり断捨離とは、以下の3つの行の考えから来ています。
「断行(だんぎょう)」……入ってくる要らない物を断つ。
「捨行(しゃぎょう)」……家にずっとある要らない物を捨てる。
「離行(りぎょう)」……物への執着から離れる。
この3つの「行」の頭を取って「断捨離」。この3つの行は、仏教思想、特に「禅修行」の「こだわりを捨てる、執着を捨てる」と共通する概念だと指摘する仏教関係者もいます。また、下のコメントにあるように「捨」を重視している仏教関係者もいます。
なかでも「捨」は心のあり方、心の作用を示したもので、「心が特定の対象に向かわず無関心」「心が対象に関して中立、平等」ということである。しかし、心が対象をまったく無視したり無関心で働かないということではなく、 特定の人やものに執われずに平等であることである。仏教では、この「捨」という心のあり方はすべての善の心に見出されるもので、ことがらに関わる際の大切な要素と考えられている。

さらにやましたさんは、次のように言っています。
「断捨離とは、モノへの執着を捨てることが最大のコンセプトです。モノへの執着を捨てて、身の周りをキレイにするだけでなく、心もストレスから解放されてスッキリする。これが断捨離の目的です。」
また、次のようにも言っています。
「必要ないもの、使わないものを手放すことで、本当に必要なもの、本当に価値のあるものがさらに浮かび上がってきます。」
単純な「片づけ」ではないのです。
そして、断捨離を実践した方の多くが、次のような考え方に至ったそうです。即物的な言い方ですが、5つの「効果」が見いだされました。次にそれぞれご紹介します。
1つ目は、物理的な効果。「片づけ」についてです。
■捨てられないと思っていた物が捨てられるようになった
この部分がテレビなどのマスコミで大きく取り上げられています。ここから派生して「ミニマリスト」という言葉が生まれたようですが、やましたさんは、「断捨離」と「ミニマリスト」の違いを明確に区別しています。この部分に、「断捨離」は仏教的思想が根底にあることが想像できます。
そして、物理的効果に続き、次にあげられる効果が精神的な「片付け」です。4つあり、精神的効果の方が大きいことが示されています。
■片付けられない原因がわかった
■仕事や他人との関係性も見直すことができた
■自分軸をもっと大切にする生き方ができるようになった
■ストレスが減って気持ちが楽になった
勢いで「物」を片づけてしまうと、後悔をしてしまうこともあると言えます。そのため、「片づけられない原因を探る」ことが大切になるのです。
断捨離の根底にある考え方、単純に「物」だけの片付けではなく、「精神」の「澱(おり)」を未練なく片付けることが重視されているようです。このステップを踏むことで、生活に調和がもたらされ、心穏やかに暮らすことができる……ということになります。
そうです。何でもかんでも捨てればよい、ということではありません。納得したうえで物を捨て(執着心を手離す)、生活するうえで気持ちも楽になることが大切なのです。
それでは、まだ使えるのに「もったいない」のではないか、とお考えの方もいるでしょう。もちろん、一生懸命に作ってくれた方に対する「もったいない」という感覚もあると思います。大切な考え方は「自分にとって不要な物でも他人にとっては必要な物」があるということです。そこで活用したいのが、リサイクルショップやフリーマーケットです。
もちろん、壊れたものを他人様に差し上げることは失礼です(修理してから差し上げるのはOK)。洋服やスキー、本など、まだまだ使える、読めるけど、自分の年齢や身長に合わなくなった……物などは他人様に無料または幾ばくかのお金を頂いて差し上げればよいのです。この部分に「もったいない」という日本人の美徳が生きています。仏教でいうところの「利他」的な行といえます。
この「物」は、自分は充分に活用させていただいた、しかし「物」としての使命はまだある。まだこの「物」は他人様のお役に立てるかもしれない。「物」の命を大切にして使って頂こう……と考えることで生きてきます。
山下さんは、昨年、ご自身のブログで断捨離について、改めて次のように言っています。
「断捨離」は、断捨離とは、選ぶこと。ごくごくシンプルなステップに例えるなら、 step1 今、使わないモノは捨てる。 step2 今、使っているモノを残す。 そして、これが一番肝心。 step3 残したモノの中から、これから使いたいモノを選び抜く! 断捨離とは、選んで、選んで、選びぬいて、自分のこらかれを、そう、自分の未来を、切り拓いていくものなのだから。
捨てることに意識が向いてしまうと、本末転倒です。なぜならば、生活の調和がとれなくなるからです。決して無理のない範囲で、できることから一つ一つ。自分のペースで行えば良いのだと思います。

断捨離についてもっと知りたい方はこちら

「断捨離」の本来の意味についてご紹介しました。「断捨離」は、単純に物理的な「片付け」の方法ではありません。語源や考え方は、次のヨガの行法から来ています。「断行(だんぎょう)」……入ってくる要らない物を断つ。「捨行(しゃぎょう)」……家にずっとある要らない物を捨てる。「離行(りぎょう)」……物への執着から離れる。
しかし、禁欲的になったり、神経質になる必要はまったくありません。調和のある生活をすることが目的です。そして「もったいない」精神を大切にし、自分が本当に要らないと思った物(でも、まだ使える物)は、他人様に譲ることで物の命を生かし、そして自分自身の心の澱(おり)を取りましょう。焦らずにマイペースで、しかし少しづつ取り組んでいきましょう!
サムネイル画像は下記より引用しました。
出典: http://hovita.club/india-yoga-breath/