理想の歩き方☆一日の目安の歩数や効果的な歩き方まで
今回紹介するのは、ベストな「歩き方」についてです。みなさんは平均何歩くらい歩いていますか?運動不足のためにできるだけ歩きたいけど、そんなに歩けているかな…という感じですかね?全然何もしていないという人も、実践しているけど正しくないかもという人も、必見の歩き方解説です。これからという人は変な癖がつく前に正しい歩き方を、自分は正しいと自信のある人は一応確認、ということでぜひ見ていってくださいね!
一万歩は間違い?効果的な一日の理想の歩数は?
万歩計があるように、昔から「一日一万歩」というのが健康の目安になってきました。とにかくたくさん歩くため、朝早起きしてウォーキングを日課にしている人や、一駅手前で降りて歩いて通勤しているという人は多いのではないでしょうか?しかし近年の調査で、それが効果的ではないらしいということがわかってきたようです。それどころか、一日に一万歩も歩くことは健康を害する可能性もあるようです!それでは、一日にどれくらいの歩数を目安に歩くのがよいのでしょうか?
歩きすぎは身体に毒!?
理想的な歩数の前に、歩きすぎが健康によくない点から説明していきます。運動が健康によいというのは事実でしょう。ですので、歩くことが健康を害するわけではありません。問題は、歩数と歩き方です。健康のためのベストな歩き方は後で紹介します。まずは歩数。健康ブームと共にウォーキングが注目され、「歩けば歩くほどよい」という考えが広まりました。そこで、一日一万歩、一万歩より二万歩、二万歩より三万歩…と頑張る人たちが増えてきてしまったのです。それがあまりよくなかったのですね。
メタボ解消で動脈硬化に!ある経営者の事例
ハードに運動することは必ずしも悪いこととは言えません。しかし自分の体力や年齢、生活習慣などに見合わないほどの強度の運動は免疫力の低下をもたらし、怪我や病気の直接的な原因になりかねません。
ある経営者の男性の話です。彼は仕事柄運動不足を感じ、40代になってメタボ対策をはじめました。はじめはウォーキング、ランニングと強度を上げていき、ついにはトライアスロンをはじめるに至ったのです。ウォーキングを始めたころとは見違えた、引き締まった体型となっていたそうです。見るからに健康となった彼が、9度目のトライアスロンの大会に出場を目前にした時のこと、異変が生じました。手足がしびれ、ふくらはぎや太ももの裏側が痛み出したのです。動脈硬化でした。年齢を重ねるなどして、傷ついた血管の修復が間に合わず詰まったり細くなったりします。激しい運動をすると流れる血液量が一気に増えて、血管がさらに詰まっていくというわけです。
一日の理想の歩数!効果のあるウォーキング!【歩数編➀】
それでは効果のあるウォーキングの方法をご紹介しましょう!健康のための運動には「黄金律」なるものが解明されています。ずばり、「ほどほど」です。これ以上は動脈硬化等の危険があり、これ以下は効果が薄いと言えます。ここで言う「ほどほど」は、決して感覚でも消費カロリーでもありません。これは一日24時間の平均歩数8000歩と、中強度の運動を行う時間20分を組み合わせた「8000歩:20分」という指標になります!この数字を目安にしてベストの歩き方を見つけます。
一日の理想の歩数!効果のあるウォーキング!【歩数編➁】
ちなみに、今の日本人の平均の歩数はどのくらいなのでしょうか?「国民健康・栄養調査結果の概要(2017年度)」によると、男性・20~64歳の一日平均歩数は7970歩、男性・65歳以上の一日平均歩数は5919歩、女性・20~64歳の一日平均歩数は6991歩、女性・65歳以上の平均歩数は4924歩となっています。20~64歳の男性の平均はほぼ8000歩と理想的、同世代の女性の平均は7000歩であと1000歩くらいです。若い世代はもう少しといったところですね。高齢者は男性があと2000歩、女性は3000歩となっています。年を重ねると体を動かすことも難しくなりますが、健康や長生きのためにもできる限り8000歩に近づけたいです!
一日の理想の歩数!効果のあるウォーキング!【歩き方編➀】
8000歩を20分という指標がわかったところで、続いては歩き方について説明します。まずは強度。さきほどチラッと出てきた「中強度」のことですが、一言でいうと「何とか会話ができる強度」になります。鼻歌を口ずさみながら散歩する程度では運動効果があまりありません。逆に競歩のように呼吸するのに精一杯になるほどペースをあげるのはさすがに無理です。話しかけられたら返事をして会話ができる、これくらいを目安にペースを作ってみてください。
一日の理想の歩数!効果のあるウォーキング!【歩き方編➁】
8000歩・20分・何とか会話ができるペース、という理想の歩き方が完成してきました。それでは実際のフォームを見てみましょう。歩数やペースが理想的でも、誤ったフォームで歩いていると余計な負担がかかるだけでなく、ウォーキングの効果が上がらなかったり最悪の場合脚や腰を痛め怪我をしてしまいます。動画を参考に、正しいフォームを意識してください!
歩き方のフォームのポイントは、姿勢・重臣・腕の振り方です。まずは姿勢。かかと→膝→腰→肩→頭を一直線になるように立ちます。手を組んで真上に伸びをしたときの姿勢を目安にしましょう。歩き始めはこの姿勢からスタートします。次に重心。重心をのせるのは足の親指の付け根です。ここに体重をかけて前傾姿勢になります。最後に腕の振り方ですが、肩と肘は糸、肘から先はおもりをイメージしてください。よくないのは、腕を前で振るフォームです。腕が前に振れるときにエネルギーを使っているということです。余計な力を加えずに、リラックスして自然にぶらぶらと振れるとベストです。また、腕を振る時に外側に開く人は注意です。身体の前で少し内側にくるように意識します。
次に歩いている時のポイントです。まず後ろに大きな歩幅で歩きます。前に出す脚よりも、そのあとに蹴りだす後ろの足を大きく出すように体を前に持ってきましょう。そして、着地はかかとからです。かかとをついてから足の裏、つま先の順につくのがベストです。
まとめると、➀一直線に立つ➁親指の付け根を重心に前傾姿勢で歩き出す③腕はリラックスして振る④後ろに大きな歩幅⑤かかとから着地、です!はじめは違和感があるかもしれませんが、無意識にできるようになるまではウォーキングの時に思い出しながら実践してくださいね!
一日の理想の歩数!効果のあるウォーキング!【歩き方編③】
最後にちょっとおまけで、強度についての補足説明です。「中強度」がよいという話をしましたが、では低強度や高強度がどの程度かを確認してみましょう!運動強度を表す単位に「METs(メッツ)」があります。静止して音楽を聴いている、読書している、テレビをみているときを1METsとします。より厳密に数字で表現すると1分間に体重1㎏あたり3.5ミリリットルの酸素吸入量を1METsとし、これは世界共通のものさしです。METsの数値は、1METsの何倍かを示すので、例えば4METsの運動は安静時の4倍の強度ということになります。
1~3METsを低強度、3~6METsを中強度、6METs以上を高強度と言います。最大は20METsを超えますが、これはオリンピックのマラソンレベルですので、一般人には想像すらできませんね(笑)。
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ベストな歩き方の紹介はいかがでしたか?はじめはなかなか大変ですが、無理のないやり方で慣れていきましょう!8000歩20分を目安に正しい強度とフォームを意識してくださいね。