沖縄方言は「ア」「イ」「ゥ」の3つの母音を基本に成り立っています。他の「エ」は「イ」になり、「オ」は「ゥ」に変わります。

もう一つ、「キ」が「チ」になるという特徴もあります。沖縄独特の時間感覚のことを「うちなータイム」ということがよくありますが、この「うちなー」も「おきなわ」が変化したものです。そのため、沖縄方言のことも「うちなー方言」と言います。

沖縄方言はとにかくユニークでまるで外国語のようだと言われている方言です。実際に聞いてみても、何一つ意味がわからないほど難解！？「ア」「イ」「ゥ」の母音が中心となっているからかどこかおっとり柔らかい雰囲気に聞こえるのも沖縄方言の特徴です。

沖縄には独特なフレーズの方言が多数存在していますが、実際には沖縄では“若者の方言離れ”が進んでいると言われています。「はいさい」など全国的に有名なフレーズがたくさんありますが、親しみを感じつつも実際に使う人はほとんどいません。そんなこともあり、沖縄県は2006年に沖縄方言を奨励することを目的として9月18日を「しまくとぅばの日」に制定しました。「しまくとぅば」とは沖縄方言のことです。

女優の新垣結衣さんは沖縄県那覇市出身です。ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』が大ヒットするなど日本を代表する女優の一人で、男女共に人気が高く「恋人にしたい女性有名人ランキング」などあらゆるランキングの上位の常連でもあります。

女優の仲間由紀恵さんは沖縄県浦添市出身です。『ごくせん』シリーズや『TRICK』シリーズなど数々の話題作に出演していますが、プライベートでは俳優の田中哲司さんと結婚し、双子のママでもあります。

シンガーソングライターのGACKTさんは沖縄県出身です。シンガー以外にも俳優や音楽プロデューサー、声優、経営者など幅広く活躍されています。

歌手の三浦大知さんは沖縄県出身です。ダンス&ボーカルのパフォーマンスが有名ですが、他にもピアノの弾き語りやアコースティックギターでの弾き語りなど幅広いパフォーマンスを得意としています。2019年には「天皇陛下御在位三十年記念式典」で当時の天皇陛下がご作詞、皇后陛下がご作曲された曲を歌唱したことでも話題となりました。

ミクスチャーバンドのHYはメンバー全員が沖縄県うるま市出身です。若い世代を中心に支持されていて、『366日』『AM11:00』『あなた』などのヒット曲があります。

「あがっ」は「痛っ」という意味です。タンスの角に小指をぶつけてしまった時などにとっさに出てくる言葉です。子供から若者、お年寄りまで沖縄県民のみんなが使う言葉です。

「おばぁ」は「おばあちゃん」という意味です。国仲涼子さん主演で2001年に放送されたNHK連続テレビ小説『ちゅらさん』でもよく「おばぁ」という言葉が使われていました。ちなみに、「おじいさん」のことは「おじぃ」と言います。

「くゎっちーさびら」は「いただきます」という意味です。「くゎっちー」は「ご馳走」を意味していて、「さびら」は古語の「侍る」から生まれた言い回しで「させていただきます」と言ったニュアンスの丁寧な言葉となります。「ごちそうさま」は「くゎっちーさびたん」と言います。

また「召し上がれ」は「うさがみそーれー」と言います。沖縄旅行で食堂などを訪れた時に「くゎっちーさびら」と言えば、お店の人が「うさがみそーれー」と返してくれ、沖縄弁で会話ができるかもしれませんね。

「さーたー」は「砂糖」という意味です。沖縄には「サーターアンダギー」という甘い球体の揚げドーナツがありますが、その名前の「サーター」も砂糖を意味していて、「アンダギー」が「アンダ（油）＋アギ（揚げ）」という意味です。

「だからよー」は「そうだね」「そうなんだ」「そうだ！」「だよね」など、幅広い意味の相槌として使われる言葉です。会話のニュアンスや場の空気などで少しずつ意味が変わるユニークな方言の一つです。また、目上の人との会話では使いません。沖縄の方言は若者離れが進んでいると言われていますが、「だからよー」は比較的若者でも使う言葉です。

沖縄に移住した人は、会話で自分自身が「だからよー」を自然に使うようになったら、沖縄に慣れてきたことを実感できるようになると言います。それほど沖縄県内の会話で頻繁に使われる方言です。

「ちばりよー」は「頑張れ」という意味です。沖縄のお土産グッズに書かれていたり、夏の甲子園では沖縄の高校が応援で「ちばりよー！」と言っていたりするので、全国的に知名度の高い沖縄方言の一つです。「一緒に頑張ろう」というニュアンスになる時には「ちばらやー」と言います。

「ちむどんどん」は緊張などで胸が苦しくなったり心臓がドキドキする様子を意味します。「ちむどんどん」というフレーズは少女漫画で使われたことがあり、そのインパクトの強さに一時ネット上を騒然とさせたことがあります。会話ではなかなか使いにくいフレーズですが、いつか言ってみたくなるようなユニークでいい言葉です。

「ちゅら」は「美しい」「清らか」という意味です。NHK連続テレビ小説のタイトルである「ちゅらさん」は「美しいさま」「立派なさま」を意味する形容詞の終止形です。沖縄の加工スポットとしても人気がある「沖縄美ら海水族館」の「美ら海」も「ちゅらうみ」と読み、漢字のまま「美しい海」を意味します。言葉の響きも綺麗な、いい言葉ですよね。

「なんくるないさー」は「なんとかなるよ」という意味です。テレビなどでもよく聞かれるフレーズなので、とても有名な方言ですね。「なんくるないさー」はとても楽天的なイメージを受けますが、実は｢挫けずに正しい道を歩むべく努力すれば、いつか良い日が来る｣という意味のとてもいい言葉なんです。

「なんでよ」は「どうして」「なぜ」という意味です。関西のお笑い芸人が「なんでやねん！」とツッコむことがありますが、それを沖縄バージョンにすると「なんでよ！」となります。

「にふぇーでーびる」は「ありがとうございます」を意味します。「にふぇーど」となると「ありがとう」という意味になります。「でびる」と聞くとついつい悪魔を想像しがちですが、とてもいい言葉です。インパクトがあり覚えやすいフレーズなので、沖縄旅行中にお土産を買うときなどにお店の人との会話などで使ってみたい方言ですね。

「はいさい」も沖縄方言の中で有名なフレーズで、「こんにちは」「やぁ」といった軽い挨拶を意味します。沖縄旅行などに行くとあらゆるところで聞いたり見かけることができますよね。

「ひっちー」は「頻繁に」「しょっちゅう」という意味です。「ひっちー遅刻ばかりしてるさぁー（＝しょっちゅう遅刻ばかりしているよね）」などと使います。

「まーさん」は「美味しい」という意味です。「「いっぺーまーさんどー（＝とても美味しいよ）」などと使います。

「まさかやー」は「本当に？」といった相手の言葉が信じられない時に返す言葉を意味します。会話において「私実は◯◯なんだ」「まさかやー！」などと使います。「まさかやー」は使用頻度が高く、若者でも思わず使ってしまう言葉です。

「めんそーれ」は「いらっしゃい」「ようこそ」「歓迎」という意味です。沖縄旅行などで訪れるとあらゆる場所で見かけることができる沖縄方言です。

「わん」は「私」「僕」などという一人称を意味します。漢字では「我ん」となります。「わんの◯◯が〜」「わんと一緒に〜」などと使います。特に男性が使う一人称で、女性は「うち」と言います。

一見とても可愛らしい響きに聞こえる「ぽってかすー」ですが、実は意味は「まぬけ」です。つまり悪口で使う言葉です。「くぬ、ぽってかすーが！」と言われたら、「このまぬけが！」と悪口を言われていることになります。響きがかわいい言葉なので使ってみたくなりますが、実際には悪口なのでできれば言いたくも言われたくもない方言です。

まるでキャラクターの名前のようなかわいい言葉の「ふむりん」ですが、こちらも「バカ」という意味の悪口で使う方言です。「ふむりんが！」と言われたら「ばか者が！」と悪口を言われていることになります。若者よりもお年寄りがよく使うフレーズで、こちらもなるべく言われたくない悪口言葉ですね。

「好きさぁ」は「好きだよ」という意味の王道のまっすぐな告白フレーズです。「〜さぁ」という語尾は沖縄でよく使われる言い回しで、ほんわかした雰囲気が可愛く沖縄らしい告白フレーズです。

「かなさんどー」は「愛してるよ」という意味です、「かなさん」が「愛おしい」を意味しますが、語源は「悲しい」であり、「切ないくらいに愛おしい」といった感情を表す言葉です。

「でーじ好き」は「とても好き」という意味です。「でーじ」が「とても」という意味です。好きという気持ちが溢れて止まらない時の告白フレーズです。

いかがでしたか？うちなー方言こと沖縄方言を、悪口からいい言葉、告白フレーズまで幅広くご紹介しました。沖縄の方言は、ユニークで特徴的なフレーズが多いため、「なんくるないさー」「はいさい」など全国的に有名な方言も多くありましたね。旅行先としても人気の沖縄。方言を覚えるとより沖縄旅行が楽しめるはずです！地元の人もとても優しいので、ぜひうちなー方言を覚えてコミュニケーションしてみてくださいね。